日米貿易摩擦で対立が激化した1980年代を思い出しました。そのときによくいわれたのが「日本の産業空洞化」という言葉だったように記憶しています。中国への投資が拡大したときも、同じように言われたように思います。
AIなどに絡む日本企業の投資は、基本はアメリカに本拠地が移りそうです。そして、米国内への日本のモノづくり産業の直接投資もさらに進むかもしれません。
もはや、日本のGDPにおける製造業の寄与度は3割内外と思っていますが、それがシュリンクする可能性があるほか、本来は日本国内で投資を進めたほうがよさそうな新技術、テクノロジーについても、海外から購入するという流れがさらに常態化しそうに思えました。
そして逆に、海外資本が日本への直接投資をさらに大胆に進める可能性も高いと見ます。それは、例えば日本の鉄鋼業で親分がグローバルに目を向けている間に、相当程度、国内の需要家が調達品を海外材に代えた事実を見てもわかります。それはある種、当然のことに思えるからです。一時的に制限かけてもだめですよ、きっと。
インバウンド需要に沸き返る風潮もいまや当たり前ですが、今後は海外資本が日本の都市を買い、自然を所有し、会社も買う動きがさらに活発化するのでは。地政学的に見たらどうでしょうか。企業決算は日本でするのでしょうが、根本が変わりますよね。さて、日本の政治や行政はどうすればいいですか。
アメリカ国内での人種構成が着実に変化していますが、日本国内での日本人のマイノリティ化に拍車がかかる可能性はどうなのかな。さらに観察していきたいです。