トランプ大統領のいろいろな変革の話が市場を駆け巡り、もはや日本の株式市場には何のポリシーも感じられないようにさえ思いました。すごいことです。
そもそも論が必要なように思いました。なぜ株式会社という制度ができたのか。
以下、いろいろご議論はあるでしょうが、私見として。
商売、とくに貿易・行商を行う際に生じる様々なリスクから人々が身を守り、多くの人たちが協力して一つの事業、目的を達成するために、出資者を募集して大きな資金を集める。出資した人たちは、その出資に応じた分だけの責任・リスクを負う。その代わり、ミッションが成功して利益が出た場合は、そのいくらかを出資者に出資額に応じて配当する。これが株式会社の発想ではないでしょうか。
さらに出資者は、出資したその権利(株券)を他人に譲渡することもできる。ミッションの目的が達成されるかどうかの前に、あらかじめ権利として売買することができる市場を作り出した。その本質は、リスク分散です。だから、株式が本来持っているリスク、責任というものも、その権利には含まれることになるのです。
そういう基本を忘れたら、株式市場の不要論さえ出てきかねないですね。言い過ぎかもしれませんが。