日本のものづくりを支えてきた一つの大きな要素は、やはり鉄鋼業ではないだろうか。
今回の5401の別名・ユニオンスチール買収不成立。私見にすぎませんが、数年後に「よかったね、あのときに買収成立しなくて」となるのではないかと勘繰っている。
これまでの5401が主導する業界再編の流れを見ていると、まあ、はっきり言えば「目に付く存在に対応する」というようなことだ。
かつて、ミッタルが世界の鉄鋼を席巻したときに、粗鋼生産のスケールアップを言いながら住金と経営統合した。しかし、現実は生産設備を削減して旧来の人たちが跋扈する土壌を作ったということではないか。日新の場合はもっとはっきりしている。スケールアップを図るのではなく、同業他社を駆逐することが実現したということではないか。
需要地立地の産業である鉄。そして5401のルーツは、半分は官営製鉄所。まずは国内の需要家にどう適切に供給するか。とくに自動車。そしてインドへの投資を完遂すること。やるべき重要事項はたくさんあるのでは。。そんな気が個人的にはしている。